おはようございます。
昨晩は、 「けいえいをよくする会セミナー」 に参加してきた。
最近この種のセミナーに良く参加しているのだが、昨日の話はとても面白かった。
講師は 久留米市田主丸で造り酒屋を営む 若竹屋酒造場 の14代目 林田社長である。
彼の経営理念や安定経営のため、彼が実際に取り組んだ事例をお話しされた。
正常な経営をするためにどのようにしたらよいのか?
これは経営者にとっての永遠の課題である。
受注の拡張、経常利益の確保、固定費の削減などやらなければならないことは分かっているのだが、それを実際にこなすとなるとそう簡単にはいかないのである。
業種や会社の形態、事業内容、地域や規模など、会社により考え方や手法は異なると思う。
しかし、全ての目的は 『どのようにして、プラス因子を生み出すのか?』ではなかろうか。
黒字化経営をすることで会社は成長するのである。
ここで私が考える 「経営」 について話してみる。
これはあくまでも私の会社での事である事を承知してほしい。
私の会社は、私の先代が昭和37年に創業した冷熱機器の製造工事に係る下請け専門の会社である。
機器製作の依頼があれば機器を製造し、現場工事の依頼があれば現場工事を行っていた。
昭和40年代の高度成長期には多くの仕事があり、また人材も豊富にあったと記憶している。
オイルショックなどの外乱もあったが、いたって経済は良好でそのままバブル経済に突入した。
そのような背景の中、先代社長は無茶な事もせず必要なだけの会社の設備投資を行ってきた。
工場の移転に始まり、クレーンの設置、各種溶接機械の導入、旋盤や、板金機械など、その時代に合わせた設備投資である。
その結果今の柴田熔接工作所はなんでも出来る会社となった。
小さな機材の製造から、装置のアッセンブリー、搬入工事や配管工事など多岐にわたる事をこなせるのである。
また、大手エンジ会社などの仕事をしていくことで、その製造や工事の技術品質も手に入れてきた。
そこが弊社が持つ 「強いコア技術」 なのだ。
柴田熔接工作所の売り物は何か?と問われると私は、『工場と人材』と答えるのである。
冷熱機器や装置の物作りをしているのだが、製品ではない。
柴田熔接工作所そのものが売なのである。
平成15年11月に私が柴田熔接工作所に入社し9年目になる今はどうか??
やはり弊社のコア技術は変わらない、いやむしろパワーアップしそこには設計技術や営業等様々なものを取り入れてきた。
その結果いま柴田熔接工作所では冷熱装置に係る全ての事をこなせる会社となった。
そしてそこに新しいものが生まれた。それは何か?
仕事を取ってくる営業、計算をし図面を書く設計とものづくりをする工場が同じ会社の仲間であるゆえによりよい物づくりのための遠慮がない「話し合い」が行われるのである。
そして、中小企業であるが故の「機敏な行動」を活かすことが出来る。
お客様の思いを即決断し反映することが出来る。
自分の会社の強みは何だろう?
経営者はこれを理解していないと道筋を誤ってしまうのである。
そして誤った経営者は製品が売れないため、「安売り合戦」の突っ走るのでる。
安売りするために、どうやってコストを下げよう??などと考えていくのである。
そこには「原価低減」はなく、「手抜き」が存在し始めるのである。
そしてもう一つ重要なのは、「社員との一体感」だ。
社員も人間である。生活も持っている。
彼らの生活基盤を支えるために、皆で協力し成長する事を考えるようにならなければ会社は良くならない。
「誰かがやってくれるだろう。」ということが蔓延した会社は成長しない。
そして最後に、「お客様や協力会社様との一体感」
人であるゆえに皆、少なからずとも感情を持っている。
信頼できる間柄になることが重要だ。
そのために「イエスマン」はいらない。
お互いが成長し合える関係になるためには時には論議し、時には無理も言う。
相手を思いやる心と誠意を持ちさえすればそれはお互い分かち合えるはずである。
時間が許す限り、これからも多くの経営セミナーを聞いてみたいと思う。