2015.01.22 04:27

みなさん、こんにちは。

今朝は海外出張から戻り、新聞を見て驚きました。

日本経済新聞の1月15日(木)の九州版にその記事が掲載されていた。

九州の大手企業が新しいエコ事業に着手した記事である。

その事業内容とは、既存のエアコンの冷媒をR443aに入れ替えることで飛躍的に省エネになるというものである。

ただ単に記事だけを読むと、とても高効率でエコロジーと、とても素晴らしい話である。

問題なければなのだが・・・

そもそもR443a冷媒とはいくつかの元素を混ぜて作った冷媒である。

プロピレンが55% プロパン40% イソブタンが5% の混合冷媒です。

これらの冷媒は可燃性のガスであり、漏洩すると火災爆発事故につながります。

通常のエアコンはR407CやR410A、R32等の冷媒対応のエアコンです。

それらに使われた冷媒は温暖化係数(GWP)はそれぞれ、R407Cが1770 R410Aが2090 R32が675と自然冷媒と比較すると何千倍も高いですが、フレオン冷媒は火災等の危険性はありません。

エアコンの機器メーカーは冷媒の取替を認可していません。それどころか冷媒を入れ替えて使用すると大きな事故につながる可能性が有る訳です。

万が一事故が起きてもエアコン機器メーカーは責任を取ってくれません。それどころか事故を起こすようなことをした冷媒を取替えた使用者は自己責任を取らなければならない訳です。

一見、安価に省エネになるような記載がされていますが、安いものにはそれなりの理由があるのです。

大手新聞社がこのような裏情報も取らず、「大手企業が新エコ事業に着手!」という読者ウケするよな面白い話題に踊らされて記事として取り上げるのが現在のメディアなのである。

これからの日本はどうなるのだろうか?

自分の身は自分で守れということなのですね。

ちなみに、R443aは工業会のみならずエアコンメーカーや経済産業省なども一切推奨していません。

逆に注意喚起しています。

みなさんお気をつけくださいね。